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ダンス〜一緒に踊る?〜
芝居の中でダンスを踊ることは、かなり多いのではないでしょうか?
舞台上で楽しそうにダンスしているのを観ていると、
自分も踊りだしたくなってしまうのは私だけ?
そんなわけで、私はダンスを踊るのが好きです。
かといって優秀なダンサーでは決してありません。
なので、練習はとても重要です。
私が所属していた劇団では、
お客さんに笑ってもらえる芝居を演っていたのですけど、
そこでは、毎回、コミカルダンスを披露していました。
これが、おもしろいってんで、
劇団のひとつの売りになっていたんですよ。
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コミカルダンス…!? |
格好良いダンスが踊れるわけもなく、
観ていて楽しくなるような、ユニークなダンスの振り付けをしていたのです。
表情も、満面の笑みを浮かべていたり、
真顔だったり(真顔ってのは、間が抜けて見えて、かなり笑えます)。
役者の中には、あなたリズム感ゼロでしょう、っていう人も多く、
ダンスの稽古には、かなり時間を費やします。
でも、これが準備運動になったり、食後の眠気覚ましになったりと、
結構役に立ってくれるんですね。
リズム感なし、ダンスセンスなしの連中が多くても、
みんなダンスが好きなので、稽古はなかなかに楽しいものです。
振りが入ってくると、今度は、手や足の微妙な角度を
全員で揃えるようにしたり、動きのニュアンスを面白いものにしたり、
そして、考えなくても体が動いてくれるように、繰り返しの稽古です。
そして、いよいよ本番。
次はダンス。
袖でスタンバイ。
さあ、前奏がかかった!
さあ、いざ出陣!! |
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あれっ?フォーエイト分の前奏が流れるはずなのに、
ツーエイト分しか流れない…。
どうやら、ダンス曲の頭を合わせるのに間違いがあったみたい。
エェ〜っ、このままじゃ、ツーエイト分、ダンスの振りと合わなくなっちゃう!
7人の役者が舞台上に出てきていて、
既に曲に合わせて途中まで移動してきています。
とにかく、踊り始めの位置までは
移動していくしかないよねって感じで、動きます。
はい、定位置に着きました!
次のワンカウント目。
なんと、見事に7人全員が、ツーエイト分先の振りから入りました。
これにはちょっと、いやいや大いに感激。
ものすごい興奮状態でダンスを踊りきりました。
だって、うれしかったんです。なんだかわからないけれど。
舞台上に上がって、曲に合わせて移動しちゃってましたから、
一言の相談もできないわけです。
とりあえず定位置までは着こうよっていう目配せはあったけれど、
それだけでしたもん。
それが、ピッタリ揃ったんですから興奮もしますわ。
舞台袖では、ダンス場面には出ない仲間がハラハラしながら
見守ってくれていたようですが、
お客さんには、このトラブル、何もわからなかったはずですよ。
それにしても、よくまあ揃ったもんです。
私はといえば、どうしようっていう思いが頭をよぎったわけでもなく、
考える前に体が勝手に動いていたって感じです。
正に、繰り返し稽古の賜物です。
こんなところにも、奇跡は起こるのです!
Shall we dance ? |
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